先日、日本旅行医学会で開催された「選手と日本人観客の安全のために
〜リオデジャネイロ オリンピックの医療対策〜」セミナーの講演者
Dr. Neboja Nikolic IOC(国際オリンピック委員会)医療委員長の見解は以下のとおりです。
IOCはリオデジャネイロオリンピック出場選手、関連団体職員、および
現地へ赴くすべての人々に対し、インフルエンザの予防接種を推奨しています。
また、JOCはオリンピックに参加するすべての選手にインフルエンザの
予防接種を実施することを表明しています。
オリンピック開催時のリオデジャネイロは、
インフルエンザが猛威をふるっている時期にあたります。
日本国産のワクチンは、この時期は手に入りません。
輸入ワクチンとなりますので数量に限りがあります。
特に、ブラジルでは豚インフルエンザ(H1N1)が流行しています。
予防接種をすることで、症状の重篤化を防ぐことができます。
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輸入ワクチン 「Vaxigrip(ヴァキシグリップ)」 製造国:フランス 販売元:サノフィ株式会社 WHO公認 2016年南半球用ワクチン 豚インフルエンザ(H1N1)対応ワクチン |
リオデジャネイロは、黄熱病やマラリアの流行地域ではありませんので、ワクチン接種は不要です。
ただし、オリンピック観戦後、
アマゾン観光などへ行かれる方は、必ずワクチン接種して行く必要があります。
A型肝炎・チフスに関しては、流行地域に該当します。
インフルエンザワクチンとあわせて、A型肝炎とチフスのワクチン接種をおすすめします。
防蚊対策は必須です!リオデジャネイロは少し気温が低くなり、蚊が猛威を奮っている時期では
ないようですが、ジカ熱、デング熱などの予防にも気を配る必要があります。
感染症を媒介する蚊などに刺されないよう、インセクト・シールド(R)などの
虫よけ効果のある衣類(メッシュパーカー等)を着用し、虫よけスプレー
(ディート30%含有のもの、イカリジン含有のものなど)を併用すれば99.9%蚊には刺されません。
基本的なことですが、どこでも手洗い・うがい・マスク着用で身を守ることが大切です。
自分が感染しないために、同行者にうつさないために、かならず行いましょう。